そんなもんでしょ大嶋の「しょうもない毎日」

エンタメ大好きおじさんの大嶋が、日々のよしなし事をつづる。気が向いたら、映画やアニメ、漫画や小説などをなるべくネタバレしないように映画やアニメ、漫画などなど作品の感想をツラツラと書かせていただきます。

「浅田家!」を観てきました。

 みなさん、お疲れ様です。そんなもんでしょ大嶋と申します。

 2020年10月28日、映画「浅田家!」を観てきました。いつもは新宿の映画館に行くのですが、開演時間の関係で渋谷に行きました。いつもと違う劇場に行くのは新鮮でいいですね。終わった後は、百軒店あたりをウロウロしてました。

 さて「浅田家!」のストーリーは、

 幼いころ、写真好きの父からカメラを譲ってもらった政志(二宮和也)は、昔から写真を撮るのが大好きだった。そんな彼が、家族全員を巻き込んで、消防士、レーサー、ヒーロー、大食い選手権……。それぞれが“なりたかった職業”“やってみたかったこと”をテーマにコスプレし、その姿を撮影したユニークすぎる《家族写真》が、なんと写真界の芥川賞木村伊兵衛写真賞を受賞! 受賞をきっかけに日本中の家族から撮影依頼を受け、写真家としてようやく軌道に乗り始めたとき、東日本大震災が起こる―― 。
かつて撮影した家族の安否を確かめるために向かった被災地で、政志が目にしたのは、家族や家を失った人々の姿だった。
「家族ってなんだろう?」
「写真家の自分にできることは何だろう?」
 シャッターを切ることができず、自問自答をくり返す政志だったが、ある時、津波で泥だらけになった写真を一枚一枚洗って、家族の元に返すボランティア活動に励む人々と出会う。彼らと共に《写真洗浄》を続け、そこで写真を見つけ嬉しそうに帰っていく人々の笑顔に触れることで、次第に《写真の持つチカラ》を信じられるようになる。そんな時、一人の少女が現れる。
「私も家族写真を撮って欲しい!」
 それは、津波で父親を失った少女の願いだった―― 。
(参照:映画「浅田家!」公式サイト)

 といった感じでございます。実話を元にしたオリジナル作品とのこと。写真家・浅田政志さんの「浅田家」「アルバムのチカラ」が原案です。主演は、安定の嵐・二宮和也くんです。脇を固める俳優人も、妻夫木聡さんや黒木華さん、平田満さんや風吹ジュンさんなど錚々たるメンバー。

 最初はホームコメディのような展開。無職だが息子二人を愛する父、看護師で家計を支える母、まじめでドライだが弟に振り回される兄、そしてお調子者だが人を喜ばせることが得意な弟。その弟が写真家を目指し、家族や周りの人に支えられながら写真家として成功していく……という流れですね。

 それでは、思ったことをいくつか。

●今年で一番泣いた映画
 大嶋、この映画で今年一番泣きました。菅田将暉くんが出てきたあたりから、ずっと。先ほども書いたように、途中までは政志の写真家としての歩みが描かれているんですが、あることをきっかけに物語の流れが大きく変わります。

 それは、東日本大震災です。震災後、政志は以前家族写真を撮った東北のとある一家の元を訪ねます。一家を探す中で政志は、写真洗浄のボランティアを行う青年と出会います。ボランティアに加わることになった政志ですが、それをきっかけに震災に見舞われた人々の様々な思いを知ることになるんです。

 悲しみ、怒り、諦め……様々な感情が渦巻く中で、写真家としての政志は何を思ったのか。実際に作品を観て、それを感じていただければと思います。

●女性が強い
 この作品には、看護師でしっかり者の母、政志の東京生活を支える幼なじみの若菜、「浅田家」の写真集を出版してくれた赤々舎の姫野社長、写真洗浄のボランティアに協力してくれる飲み屋のママ・美智子さんなどなど、いろいろな女性が出てきます。みなさんね、とても強いんですよ。それぞれに「うわー、強いなー」って思えるシーンがあるんですが、それは是非作品を観てもらえればと思いますね。

 特に姫野社長、良いですよ。本が山積みになったオフィスで、昼から飲んだくれてる社長。出版の話をしにいった政志に「んじゃ、これが契約書替りということで」と、政志とお酒の入った茶碗で乾杯。いやー、ああいう大人になりたいわ、俺も。

●エンタメって何の役に立つの?
 東日本大震災のあとに、俺は密かにこう思っていた時期があります。

「こんな辛い状況の中で、何が音楽だよ。何が演劇だよ。何がお笑いだよ。クソの役にも立たねえじゃねぇか」

 震災の後に放送作家を目指した俺ですが、活動をしていく中で歯痒さを感じたことがあります。「俺、世の中の役に立ってるのかな……?」と。

 政志も劇中でそう思ってたんです。写真なんて、何の役に立つんだよって。写真家であるがゆえに。被災後という状況の中で「写真を撮ること」の意味についても深く深く考えていたんだと思います。そして、最後に彼は……というのはネタバレ。いえないな。あー、いいてー。

 「エンタメの意味」というのを彼がどう考えたか、というのは是非作品で感じてください。

 

 といったところで、感想は以上でございます。

 そういえば、今映画館内での食事って禁止されてるんですね。ポップコーン買って食おうかなと思ったら、できなかった……早くコロナが落ち着いて、楽しく作品観ながらシネマイクポップコーンの北海道バター醤油味(一番好き)が食える日が来るといいですね。

 それではみなさま、次回のレビューで。